9月になりましたが、まだまだ暑いですね。
タイトルのように、ちょっとほっこりした出来事がありました。
先日、ある児童さんの保護者様が面談に来所されました。
翌月に出産を控え、検診の帰りに立ち寄ってくださったのです。
事務所は2階にあるため、この日は1階の応接室を借りてお話をしました。
お話の最中、ふと扉が開き、利用者のTさんが顔をのぞかせました。
そして保護者様を見つけると、つかつかと近づいてきたのです。
慌てて声をかけると、Tさんは保護者様をじっと見つめ、一言。
「赤ちゃんいるの?」
ソファに座り、ゆったりとした服を着ていらした保護者様。
出産間近とはいえお腹はそれほど目立っていませんでした。
それなのに…よく気づいたなぁと、私は感心しました。
保護者様は笑顔で答えました。
「そうよ。女の子なの」
するとTさんは「うふ」と照れたように笑い、嬉しそうに部屋を出ていきました。
それから2か月後。
保護者様から「受給者証が届きました」との連絡がありました。
無事に女の子を出産され、お兄ちゃんである利用者さんはとてもよく赤ちゃんの面倒を
見ているそうです。
産後のため、この日は旦那様が事務所まで受給者証を届けに来られました。
出産の喜びを分かち合う中で、私は先日のTさんとの出来事をお話しました。
旦那様はとても嬉しそうに耳を傾けてくださいました。
玄関でお見送りをしていると、ちょうどTさんがやってきました。
「この前『赤ちゃんいるの?』って聞いたお母さんね。無事に産まれたんだよ」
そう声をかけると、旦那様が赤ちゃんと保護者様が写っている写真を見せてくださいました。
写真を見たTさんは「あ」と声を漏らし、すぐに照れくさそうにその場を離れてしまいました。
でも去り際に浮かべたうれしそうな笑顔を、私は見逃しませんでした。
この話を事業所の管理者さんに伝えていると、Tさんがやってきました。
「赤ちゃんの写真、見せてもらった?かわいかった?」と管理者さんが声をかけました。
Tさんは一瞬「ん?」という表情を見せましたが、すぐににっこり笑って答えました。
「うん、かわいかった」
ほんの小さな出来事でしたが、Tさんの言葉や表情の端々からあふれる「やさしさ」に
心を打たれました。
照れたような、でも嬉しそうなその笑顔に、私の胸の中も温かく満たされていきました。